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売る気 充分のミニバン登場 |
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初代プレサージュは98年6月にデビューした。ホンダのオデッセイに対抗する3列シートのミニバンだったが、床面が高いのが弱点だった。これは当時、このボディを利用して電気自動車も開発しようとしていたから。床下にバッテリーを並べるために床を二重にしたからだ。姉妹車のバサラも追加したが、販売面はイマイチだった。
7月に発売された2代目は、すべてを新しくしての登場だ。FF、4WDのシャーシ、メカニ カルコンポーネンツは、4ドアセダンのティアナと共通。2.5Lと3.5Lエンジンが用意された。グレードはFF、4WDとも同じ。車両本体価格も他メーカーが驚く低価格政策。売る気充分のミニバンの登場だ。 |
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ボディサイズを含め、すべてを一新 |
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すべてを新しくしたプレサージュは、ボディサイズも一変した。全長は85mm(ハイウェイスターは115mm)長く、全幅は30mm(55mm)広く、ホイールベースも100mm長い。全高は35mm低くなった。しかし、床面がグッと低くなったので、室内高は50mm高くなっている。
リアシートへの出入りは左右のスライドドアで行う。このスライドドアは床面と開口部の間隔が狭く、乗り降りしやすい。
もちろん、自動開閉装置付(左側のみ)になる。さらに2列目の左側シートは自動ウォークイン方式を採用。運転席からスイッチ操作で背もたれが前倒し、前方にスライドする。
この2列目シートはセパレート式だが、左側シートは前後スライドだけでなく、左右方向にもスライドする。こうすると3人掛けのベンチシートにもなるのだ。
居住空間は広い。身長170pクラスの人が縦1列に1〜3列目まで座ることができる。サードシートもヘッドスペースもきちんと確保されている。
このサードシートはワンタッチで床下に収納できるだけでなく、引きおこすのも軽く操作できる。インパネのデザインも新しい感覚だ。 |
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スムーズさと軽快さが特徴 バランスのよい走り |
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エンジンは4気筒2.5LとV6の3.5Lが選べる。ミッションは2.5Lが4速AT、3.5LはCVTになる。いずれもインパネシフトなので、ハンドルから近く、操作しやすい。
試乗したのは2.5LのVとライダー、3.5LのX。ライダーはオーテックジャパンが手がけ、サスペンションが異なる。いずれもFF車だ。
2.5Vはエンジンのスムーズさと軽快さが特徴。操舵力もやや軽く、扱いやすい。
3.5Xはさすがにトルクフル。加速性能も2.5Lモデルより0→100km/h加速で2秒ほどはやい。
ライダーは2.5Lモデルだったが、乗り心地はかため。ハンドリングももう少し煮つめる余地がありそう。 |
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価格の安さと新しさで、勝つ。 |
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7月に発売したプレサージュは、発売後1週間で、月間目標の5000台を上回る受注を得たという。
人気は2.5L車で、全体の9割にもなる。グレードはVとXで約5割だそうだ。
FFのVで213万円、Xでも234万円というのは確かに安い。買い得感がある。
実際に試乗してみても、2.5Lのバランスのよい走りは、ファミリーユースとして充分。あえて3.5Lに乗る必然性は少ない。
ただしそれはFF車でのこと。どうしても4WDでなければ、という人には80s増の車重を小気味よく走らせるのは、ちょっと不満がでそう。そこで3.5Lだ。
オーテックチューンのライダーは、スポーツモデルというよりも、ドレスアップの素材として注目したい。
ライバルは、三菱「グランディス」ホンダ「オデッセイ」トヨタ「エスティマ」あたり。しかし、価格の安さと新しさで、勝つ。
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主要諸元 |
プレサージュ V (2WD
FF) |
全長×全幅×全高(mm) |
4840×1800×1685
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ホイールベース (mm) |
2900 |
車両重量(kg) |
1690 |
エンジン型式 |
QR25DE(NEO) |
総排気量 (cc) |
2488 |
最高出力(SAE NET)
(kW[ps]/rpm) |
120(163)/5200 |
最大トルク(SAE NET)
(N・m[kg-m]/rpm) |
245(25.0)/3600 |
燃料タンク容量(L) |
70 |
10・15モード燃費(km/L) |
11.0 |
サスペンション(F/R) |
独立懸架ストラット式/独立懸架マルチリンク式
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タイヤサイズ |
215/65R 98S |
価格(万円)※消費税込 |
246.8 |
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日産 プレサージュ
自動車カタログ |
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