リンカーン ナビゲーター 試乗レポート
Text:岡本 幸一郎 Photo:島村 栄二
今このクルマに乗る理由
21世紀に入った頃、それまでSUVなどつくったことのなかったプレミアムブランドまでもが大挙してSUVを発売し、高級車市場はSUVだらけになった。そのきっかけとなったのが、1998年誕生の初代ナビゲーターの成功である。フルサイズSUVであるフォード・エクペディションをベースに、内外装をリンカーンらしく高級に仕立てたナビゲーターは、大きなボディに威風堂々たるスタイル、豪華なインテリアと、実にわかりやすい魅力を放った。そしてナビゲーターは、空前のヒット作となった。
2003年より2世代目に移行。当初、SOHC2バルブの230ps仕様で登場した5.4L V8エンジンは、すぐさま1999年にDOHC4バルブ化され、304psにパワーアップ。さらに、2世代目の途中である2005年に、現行と同じ可変バルブシステム付SOHC3バルブ仕様に変更されるとともに、ATが4速から6速に進化した。
2006年に登場した3世代目の現行モデルは、2世代目をベースに内外装デザインを大幅に変更。人気は高く、すでに並行輸入業者によって多くのナビゲーターが日本に持ち込まれていたところ、2008年5月からフォード・ジャパンの手により正規輸入車として導入される運びとなった。