ボルボ V50 試乗レポート
Text:松下 宏 Photo:島村 栄二
ボルボのプライスダウンはVW対抗
ボルボのC30、S40、V50の各モデルが一斉にマイナーチェンジを受けた。これらのモデルは基本プラットホームが共通であり、ボディタイプの違いがモデルの違いになっていたので、今回のパワートレーンの変更を中心にしたマイナーチェンジが一斉に行われた。今回の改良では2.0Lエンジンにパワーシフトと呼ぶダブルクラッチのトランスミッションを組み合わせた新しいパワートレーンが搭載されたが、そのマイナーチェンジの中身以上に注目されるのが価格だ。
ベースグレードとなる2.0eパワーシフトの価格がいずれも300万円を切る水準に抑えられ、V50では従来のモデルに比べて46万円も安い299万円になったからだ。ちなみにS40では26万円安の289万円、C30では20万円安の270万円になった。排気量が2.4Lから2.0Lに小さくなったとはいえ、パワーは従来の2.4Lが140psだったのに対して145psとやや上回っているのだから、思い切ったプライスダウンであることが分かる。
V50に関していえば、従来はちょっと背伸びしてBMW3シリーズのツーリングやCクラスのステーションワゴンと対抗するような位置づけとされていたが、今回のモデルではゴルフやプジョー308と真っ向から競合するような価格設定になった。とりわけゴルフを強く意識した価格設定である。