シャシーからエンジン、そして駆動方式にいたるまでを刷新したレジェンドは、まさにホンダ最新メカニズムの展示場のようなクルマになっている。まず、エンジンだが、先に書いたように300馬力の最高出力を達成している。排気量は3.5リッターだ。従来モデルのエンジンはVバンクを90度に設定していたが、今回の新エンジンは60度を採用。従来モデルに比べて横幅で36mm、長さで61mmの短縮を実現している。
組み合わされるミッションはトルコン式の6AT。ガングリップタイプのセレクトレバーを装備するとともに、ステアリングに装着されたパドルシフトスイッチによって、マニュアル操作も可能となっている。
駆動方式はSH-4WDと呼ばれる独自の4輪駆動を採用。これは、前後輪の駆動力配分を70対30〜30対70まで可変配分するとともに、後輪左右の駆動力配分を0対100〜100対0まで可変配分することが可能。駆動力配分比によって、コーナリングなどを安定させることが可能となっている。4WD化により後輪に駆動力を伝えるプロペラシャフトが必要となるが、これにはCFRPと呼ばれる炭素繊維強化プラスチックを採用。スチール製のものよりも5.3kgもの軽量化を実現している。 |