日産 フェアレディZ 新型車解説
Text:中島 俊介(編集部) Photo:原田 淳
ライバルは、ドイツの”あの”クルマ!
日産はフェアレディZの新型を発表した。初代S30型の誕生から数えておよそ40年。先代からのインターバルは6年。”走り”にかかわる多くの個所をリファインし、「Z34」のコードネームを与えられた新型フェアレディZが誕生したわけだ。この新型Zをもって日産は世界のスポーツカー市場に打って出ることに相成った。そんな日産が有するスポーツカーは、Zを含めて現在3車種。フラッグシップのGT-Rにスカイライン・クーペと、そしてこのフェアレディZ である。GT-Rは価格も性能も手強すぎて一般ドライバーには持て余してしまう可能性をはらみ、スカイライン・クーペはGTカーとしての性格付けが強くなされている。そんな3台の中、スポーツドライビングを望む一般ドライバーが操って愉しいと思えるような性格を、一番強く持っているのがこのフェアレディZなのだという。
Z34型の仮想敵はポルシェのケイマンSやBMWのZ4。どちらもドライバーズカーとしては実に個性的で、ファン・トゥ・ドライブを体現したクルマであるから、それをライバル視した日産の意気込みが見て取れる。ドイツ製の一流スポーツカーと相まみえる新型Zであるが、その進化のポイントを次頁より紹介していきたい。