マツダはMPVをフルモデルチェンジした。3代目となる今回の新型MPVは、運転する楽しさを今まで以上に追求したものとなっている。
エクステリアは、フロントの縦型ヘッドランプに象徴される縦方向の厚みを強調した迫力あるフロントマスク、サイドビューを引き締める力強いホイールアーチなど、伸びやかで安定感のあるスタイルを基本に“オトナのスポーティ”がデザインテイストとなっている。さらにグレード別に「上質」と「スポーティ」という2つの方向性を設けているのが今回の新型MPV。1つは“洗練された大人の上質をアピールする「モダン
アピアランス パッケージ」”の23Fと23C。そしてもう1つが“Zoom-Zoomな走りを予感させる「アグレッシブなスポーツ アピアランス パッケージ」”の23C
Sporty Packageと23T。 |
|
“スポーティ”な23C Sporty Packageと23Tには、ダークカラードメッキとクロームメッキ処理がされ精悍イメージのヘッドランプ、ハニカムメッシュとボディ同色のバーで構成したスポーティグリルを設定し、アグレッシブさを表現している。サイドビューは、ボディと同色のサイドシルガーニッシュを設置。これに、メッキドアハンドルやLED式ドアミラーウインカーが標準装備となる。リヤは、ルーフスポイラーと、クリアタイプのリヤコンビネーションランプが配され、ハイテク感とスポーティ感が押し出されている。
一方、“上質テイスト”の23Fと23C。ブロックパターンとメッキパーツで構成されたフロントグリルに、バンパー下部にはシャイニーアクセントも加わって、モダンな存在感をアピールしている。サイドシルはブラックアウトしてシャープな印象に。リヤは、横長コンビネーションランプにLEDを採用して、立体的なうえにクリスタル風な感じが華やかなアクセントになっている。
|
|
インテリアは、水平基調で広さを感じるダッシュボードに、間接照明をレイアウト。メーター指針や文字盤が浮かび上がって見える3Dブラックアウトメーターを合わせて、光による立体的な演出を取り入れている。なお、シフトはコラム式からインパネシフトに変更されている。
インテリアも2つのデザインテイストが用意されている。
洗練された上質さを表現するサンドベージュ/ダークブラウンのツートンカラー内装の「ハイ・スタイル」。シートは縦基調のデザインに上質な感触のファブリックが採用されている。そして、シルバー調パーツが効いているスポーティで上質なブラック内装の「スポーツ・スタイル」。上級グレードには新感覚のブラック木目が採用されている。シートは、ホールド性を高めたスポーツシートで、カーボンファイバーをイメージさせる立体的で力強いファブリックを組み合わせてスピード感を強調している。
両面スライドドアは、前モデルよりも開口部を165mm拡大。ステンレスロアレールの採用により、ドアの開閉がとても滑らかになり、またサイドシルの高さも50mm下げたので、後部への乗降作業がラクになっている。6:4分割となった3列目シートは、背面のストラップを引くだけでフォールダウンし、また、スペアタイヤを搭載していないため、アンダートランクにはスーツケースさえ収納可能なスペースが用意されている。
|
|
■MZR2.3L DISI TURBO |
■MZR 2.3L |
|
|
|
■23T |
|
|
■23C Sporty Package |
■23C |
|
|
23Tには、直噴システムと専用ターボチャージャーで構成された新開発MZR 2.3L DISI TURBOエンジンを搭載。大排気量V6エンジンに匹敵する高トルク/高出力を達成している。さらにSU-LEV適合で、ハイパフォーマンスと優れた環境性能を両立している。
23T以外のグレードには、MZR 2.3Lエンジンを搭載。S-VT(シーケンシャルバルブタイミングシステム)や電子制御スロットルによるチューニングが施され、常用域でのトルク特性が改善されて、前モデルより滑らかなトルクとなりスムーズな走りが実現される。このタイプもSU-LEVに適合し、2WDモデルは10.15モード燃費が12.2km/Lというクラストップレベルの性能となっている。
アテンザから展開してきたZoom-Zoomというマツダのブランドテーマの集大成となる、新型MPV。代々ミニバンのスタンダードを塗り替えてきた「MPVの志」は、新型MPVでもさらに進化されている。
|