クラウンと同様にエンジンはすべてV6に変更された。日産がFF、FRとも同一のV6エンジンを使うのに対し、トヨタはFF系とFR系で異なるV6エンジンを採用している。マークXに搭載されるのは、GR系のV6エンジンで3リッターが3GR-FSE、2.5リッターが4GR-FSEという型式。
エンジン型式に詳しい人は気づいていると思うが、どちらも筒内直接噴射方式のD-4エンジン。従来のトヨタD-4エンジンは超希薄燃焼を採用していたが、このD-4は理論空燃比付近を使うストイキ燃焼方式。筒内直接噴射の最大のメリットは圧縮比を高められること。3リッターで11.5、2.5リッターで12.0とかなり高めに設定。ただし燃料はプレミアムを要求している。
組み合わされるミッションはすべてATで、2WDモデルは6速、4WDモデルは5速を採用。6速ATは1速のギヤをローギヤード化、6速をハイギヤード化することによって、発進加速と低燃費を実現している。
サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リヤがマルチリンクを採用。ショックアブソーバーはモノチューブ方式として応答性を向上。SパッケージにはAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システム)を採用。セミアクティブ制御を行うとともに、ドライバーが減衰力を2段階に調整できる。 |