インチアップとは、タイヤ外径をほぼ同じままとし、リム径を大きなサイズに交換することだ。つまり、タイヤ幅が同じなら、偏平率の数値が小さくなり、リム径が大きくなるということになる。もちろん、同時にホイールの交換も必須となる。
インチアップの目的は、大きく分けて2つある。ひとつは走りの味をシャキっとさせること。もうひとつがクルマをドレスアップして、カッコよく見せることだ。
インチアップすると、どうして走りの味が変わるのだろうか。それは、タイヤの剛性が上がることに起因する。構造がまったく同じ(あくまで仮定だが)だとすると、偏平率の値が小さなタイヤの方がサイドウォールが薄くなり、コーナリングでGがかかったときでもタイヤの変形が少なくなるのである。
ふたつめのドレスアップという動機については、改めて解説するまでもないだろう。クルマ、とくにスポーティカーは、ホイール径が大きく、タイヤのサイドウォールが薄い方がよりスタイリッシュに見えるからだ。サスペンションを交換するなどしてローダウンしたクルマでは、その差はより顕著になる。
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■インチアップの基本
通常、インチアップはタイヤ外径を変更せずに、内径だけを大きくすることで行う。 外径を変更するとメーター表示や動力性能に影響するだけでなく、危険をともなう場
合もあるので要注意。 |
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