スカイラインクーペは、アメリカではすでにインフィニティブランドとして、G35クーペというネーミングで販売されている。セダンのG35セダンとともに、プレミアム性のあるモデルとして人気がある。そのアメリカでG35クーペを購入した友人がいる。彼から来たメッセージを紹介しよう。
「今度、G35クーペを購入したのだが、実はエムブレムを変えたい。日本でもGTクーペはスカイラインクーペとして発売されるそうだが、そのエムブレムがほしいんだ。アメリカではスカイラインといえばGT-R。その人気は凄いんだ。だから、ボクのG35クーペもスカイラインのエムブレムにしたいんだ。どうかよろしく」
日本でのスカイラインセダンの動向とは対称的にアメリカでのG35セダン、そしてG35クーペの人気は高い。では、日本での現状は何故なのか? その原因は、車名にあるだろう。従来のスカイラインといえば、手頃な価格でスポーティな走りを楽しめるアッパーミドルカーだった。ところが、現在のクルマは、価格も高めでスカイラインのイメージではない。それを、某フランス人の役員がムリにスカイラインの名を押しとお
したのだ。もともと、スカイラインとは別の上級車だったのに、事情をわかっていない外国役員のミスが、この、とてもよくできたクルマを、日本で不人気車にしてしまった、とボク
は思っている。
世間の風評に関係なく、 この「スカイライン」はセダンもクーペもとてもよくできている上級車なのだ。
もともとアメリカ市場を意識して開発されたクーペは、フェアレディZがニッサン店で販売されるのに対し、高級ブランドのインフィニティ店用のスポーツクーペになる。だから車格的にもZよりも上になるわけだ。
このポジショニングがわかれば、クーペが40〜50代のユーザーを対称にした大人のクーペということも理解できるだろう。
クーペのベースになったのはもちろん4ドアセダンだが、グレードなどの構成はグッとシンプル。350GTと350GTプレミアムの2グレードだけ。ミッションはマニュアルモード付の5速ATと6速MTが、どちらのグレードでも選択できる。
車両本体価格は350GT・5速ATが325万円(6MTは339万円)、350GTプレミアム・5速ATは342万円(6MTは356万円)になる。 |