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普遍性を与えつつも、シトロエンらしい独自性にこだわったという印象のインテリア。センターパッドを固定したステリアングホイールはもちろん、メーターの表示方式もユニークで、シートベルトリマインダーなどの警報音も面白い。
広々とした室内には、たっぷりとしたサイズのシートが備わる。丸みを帯びた形状で、着座感が非常にソフトであるあたりもシトロエンらしい。ヒップポイントが高めで見晴らしもよいが、頭上にはさらに余裕がある。
また、グローブボックス部分をえぐり取ったような形状として、助手席乗員に広さを感じさせるような工夫も見られる。
インナードアパネルにも複雑なパーティングラインを入れているあたりにも、デザインへのこだわりを感じさせる。
3.0エクスクルーシブには、ヒーター付きのレザーシート、運転席マッサージ機能などが装備される。
後席も広く、フロアがほぼフラット。サイドシルから室内までの距離が遠いようにも思えるが、ドアの開き方も、Bピラーと後席ドアの位置関係により足が入りやすく、乗降性に優れる。エアコン吹き出し口は、中央ではなくBピラー側の高い位置となる。
ラゲッジも驚くほど広い。リアウインドウ下端をこうした形状とすることで、開口部を大きく確保できるというアイデアは脱帽モノ。後席をダブルフォールディングさせると、荷室フロアとほぼフラットになり、かなり大きな荷物も積載することができる。
デザインへのこだわりと、少しでも実用性を高めようと工夫・努力したパッケージング・ユーティリティという両面で、感心させられる部分の多いC5のインテリアである。 |
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