三菱 ギャランフォルティス スポーツバック 新型車解説
ニューエイジへ向けた、ニューデザイン
まずスポーツバックのデザインは、セダン開発当初から同時に進行していたというだけあり、考えに考えを重ねたデザインとなっている。 特徴は何といってもボディタイプ名である“ハッチ”の部分、そうCピラーである。一般的によく目にするハッチバックの車よりも、リアハッチへ向かう流れが緩い傾斜になっているのだ。これは一見するとサーブ900を彷彿とさせる独特なラインを感じさせ、どのハッチバックのクルマよりもスポーティ感を強烈にアピールしていることが伺える。またリアゲート上部に取り付けられた大きなルーフスポイラー(※メーカーオプション)も同様に存在感を示しており、飽和状態が続く日本車の中で、久々に新鮮さを感じさせてくれるプロポーションを見せている。その他では、三菱顔を象徴するジェットファイターグリルこと“逆スラントノーズ”はお馴染みのこと、最上級グレードである“RALLIART”にはランサーエボリューションX同様のアルミボンネット(エンジンフード)が装備される。とにかくデザインからして、暴れっぷりが安易に想像できてしまうところが、ある意味ストレートで面白い。
ボディカラーは、新色で訴求色の鮮やかなパッションオレンジパールを含め、全7色を展開するなど、確実に団塊世代のジュニア層を狙った“お洒落スポーティ”な印象のエクステリアを魅せる。
一方インテリアは、基本的にギャラン・フォルティスと同様の作りで、内装色もブラックのみの設定となっている。TOURING、SPORTはインパネ及びステアリング部分に若干の装飾の違いが見られるが、内容はほぼ同じである。しかし最上級グレードの“RALLIART”だけは、他の2グレードと違って、視認性の配慮からメーター内左側にタコメーターが設けられている。つまり速度計は右側に配置されているのだ。またシートには、スウェード調のニット生地を採用した他、足元はアルミ製専用ペダルも装備している。 エクステリア、インテリア共に日本人好みのデザインかと言えば、素直にそうです、とはいいづらい点もあるが、明らかに今三菱が新たなポジションを模索し、ユーザーシェアを開拓しようとしているのは充分に感じ取れる内容である。