トヨタ パッソセッテ 試乗レポート
“小は大を兼ねる”ユーティリティ
とにかくコンパクトな3列シートという、言ってみれば、ウィッシュやストリームじゃ大きすぎる!というライフスタイルに合わせたクルマなので、やはりメインターゲットは女性になるような気がする。クルマの大きさを性差で分けるのはどうかとも思うが、やはり私にしても、あまり大きなクルマは手足感覚で乗りこなしにくいし、ましてや駐車場の普段狭いスーパーマケットなどに頻繁に通うなんていう使い方だと、コンパクトで小回りの効くクルマの方が扱いやすい。ちなみにその最小回転半径は5.2m。コンパクトカーよりはさすがに大きいが、十二分に扱いやすいサイズに留まっていると言っていいだろう。
そして室内は超広々!というワケではないが、上手くレイアウトされている。2列目のスライド量は大きめに、3列目の足元は2列目のシート下にきちんと収まるなど、3列乗車でも無理せず座れるような、絶妙な配置がされているのだ。ちなみに1列目シートは、セパレートタイプかベンチシートかをグレードによってチョイスできるようになっている。小物収納にこだわりたい人や、前後のウォークスルーを重視する人はセパレートを、サイドウォークスルーの利便性の方が捨てがたいという人はベンチシートといった感じで、ライフスタイルに合わせてチョイスできるのは非常に嬉しいところだ。
人がたくさん乗せられるミニバンではあるものの、このサイズだと毎日フル乗車というシチュエーションも少ないハズ。となると、やはり気になるのはラゲッジ性能だ。というのもこのクルマは、元々普段は3列目シートは畳んでおいて、いざというときは3列目も乗れますよ〜、というのを主旨として作られているからである。なので3列目を使っているときは、正直言ってラゲッジスペースはかなり狭い。しかし3列目を畳んでおけばスーツケースがラクラク2個+まだかなり積めるくらいの広さがあるし、2列目まで畳んでしまえば1,810mmもの長尺モノもOK。外見は小さくても、かなり使いでがあると言っていいだろう。