ミニ John Cooper Works 試乗レポート
JCWの放つ個性的なフィーリング
目の前に現れたJCWはウイング状のルーフスポイラーにサイドスカート、そしてボンネット・ストライプなどを採用した何とも派手ないでたち。が、実はそれらはディーラー・オプションでいずれも日本で装着したもの。バケットタイプのレカロ製シートもやはり同様で、実は標準状態のJCWは、見た目上ではベース車のクーパーSと殆ど変わる部分はないのだ。しかしながらひとたびエンジンに火を入れ、1速ギアをセレクトしてクラッチをミートすると、走りの鮮烈度は明確に「クーパーS以上」だ。エンジンは、すでに低回転域からとんでもなくパワフル。せっかく6速MTが与えられたが、これほど全域でトルクフルだと頻繁にシフトを繰り返す必然性は見当たらない。とにかく、1,500rpmも回っていればそこからはターボ・エンジンならではの太いトルクが実感出来る。まるで「超スポーティなディーゼルエンジン」のような特性だ。
一方、前述のように専用チューンが与えられた足回りは、とことんハードなセッティング。ちょっとした凹凸でも躊躇なく跳ねまくるが、これもJCWならではの個性という事なのだろう。