レクサス RX350 試乗レポート
居住性は文句のつけようのない仕上がり
たっぷりしたサイズのフロントシートはファブリック、レザーともに、おだやかなサポートとしっとりした着座感が印象的。ドイツ製のライバルよりも心なごむ座り心地だ。スライドとリクライニングが可能なリアにも似た感触。ただこちらは折り畳みを考えたためか、座面が低く短めで傾斜が少ないことが気になった。2,740oのホイールベースがこのクラスでは短めということもあり、スペースは平均的という印象だった。RXにはガソリンの350とハイブリッドの450hがある。今回乗ったのは350だ。280psを発生する3.5LV6と6速ATのコンビはトヨタ・エスティマと基本的に同じ。ISやGSが積む318psのD4-S仕様を奢ってほしかった気もしたけれど、走り出したらそんな不満は消えてしまった。
4WDでは2t近くに達するボディゆえに加速は強烈ではなく、Dレンジでは燃費重視の変速を行うので反応はおっとりしているものの、Sレンジやマニュアルモードを使えば不満のないダッシュが手に入る。しかもクルージングでは無音といっていいほど静かで、アクセルを踏んでも不純な音は響かず、抑えられた心地いいサウンドだけを耳にできる。排気音はISやGSより心地いい。「レクサスのSUV」として絶妙のチューニングに思えた。