ホンダ FCX クラリティ 試乗レポート
意外なほど気持ちよく伸びる加速感を体験
燃料電池車は、電気自動車と同様にトランスミッションを持たない。デファレンシャルに、減速を一つ持つだけだ。したがって、発進から加速中もずっと変速ショックは無い。モーターのトルク特性が、トランスミッションレスを可能にしている。モーターのトルクは、発進と同時に最大値を発生する。 試乗は、首都高と横浜市内の一般道で行った。そこでFCXクラリティの性能曲線を見ると、しばらく高トルクを維持したまま速度を上げ、やがて低下する。よく目にする山なりのグラフを示すエンジンとは、ここが大きく異なる。
発進に低速ギアの助けを借りる必要がなく、トルク値が落ち始めると、今度は出力が最高値を出し、それがホンダFCXクラリティでは60〜140km/hの間で維持されるため変速も不要となる。そして際限なく速度があがっていくような伸びやかな加速感を伝える。
FCXクラリティの10・15モード燃費は620kmだが、実用燃費は、今回の試乗では水素満充填で300kmプラスくらいであった。