日産 キューブ 新型車解説
愛着の沸くThe Humanic Design
新型キューブは海外にも打って出るということから、デザイン面でもグローバルに通用する工夫が求められた。ユニークでオリジナリティのある外観は今回もキューブ独特のもの。”サングラスをかけたブルドッグ(!)”をモチーフにしたというフロントマスクを見て欲しい。
何とも形容しがたいこの愛嬌ある顔は、若い男性ユーザーだけでなくあらゆる人がこのクルマへの愛着を抱くに違いない。近年カーデザインのトレンドのひとつに、動物を模したマスクというものがある。代表的なのはプジョーであり、獣のようなフロントマスクは、それがかたちづくる表情が明確化され、そのクルマに唯一無二の個性を与える。
新型キューブもグローバル展開を機に”獣マスク”を手に入れたというのは考えすぎか。プジョーは獲物を狙うハンターであるが、キューブは飼い主と街を散歩する愛玩動物である。その個性が実に分かりやすいではないか。
リアには先代から採用された左右非対称バックドアが継承される。視認性を向上させたリヤコンビランプやボリューム感のあるヒップラインなども新たに手が入った部分だ。そしてサイドビューもまた楽しい!カドを落としたサークル型のサイドウインドウは前席の乗員をチャーミングに演出。まるでフォトフレームのような役割を果たしている。どこから見ても遊び心の詰まったエクステリアデザインだ。