日産は19日、3代目となる新型キューブを発表した。コンセプトはお馴染み“My room”を継承し、北米、英国を皮切りに新たに“5ナンバーサイズのグローバルカー”としての一歩を踏み出す。
“人とのつながり”をメインテーマにして開発された新型キューブは、クルマの至る所に波紋形状のアクセントをあしらい、“人のつながり”イコール“輪”に見立て、さらにその“人の輪”が広がる様子を表している。ご存知のようにキューブの特徴は一挙にデザインに集約されている。
特にブルドックにサングラスをかけたイメージのフロントデザインは、なんとも愛嬌たっぷり。ボディも“Cube”と謳う割りには、全体的に先代よりもさらに角を丸くした柔らかいフォルムを感じさせ、乗る人、そしてこのクルマを目にする人たちに対し“ヒューマニック”な印象を与えたいとする開発人の熱い想いが凝縮されたクルマでもある。
その要素はもちろんインテリアにもしっかりと見受けられる。むしろインテリアの方がより強いデザイナーからのアピールを感じることが出来るだろう。“なじむ・よりそう・リラックス空間”をテーマに、ソファー感覚のシートの設定や、これまでにないラウンド形状を施したインパネなど、まさに秀逸なデザインの極みである。他にも天井ガラスルーフには“SHOJIシェード”こと、すなわち日本の障子を模したスライドシェードもなかなか面白い。さらに“走る部屋”を一番に表現したかったというその室内空間は、先代よりもホイールベースを100mmも延長し、自分の部屋同様の拡大された居住空間が迎えてくれる。
新型キューブのデザインを統括したデザイン本部の渡辺誠二氏は、
「新型キューブは“純化”という“あえて革新しない”という考えの下でデザインしました。キューブは人とのつながり、オーナーとの関係をよりキューブを通して深めてもらうことが狙いです。キューブにはそういった力があります。つまりそれはキューブの個性であり、同時に日産の宝でもあるのです。だから変えずに継承します。」と力強いコメントを残してくれた。
新型キューブの月販目標台数は実に4,200台。発表会は、東京をメインに北米はロサンジェルス、英国はロンドンの世界3拠点で同日催し、世界へ向けてグローバルステージに乗り出したことをアピールする。
発売は11月26日(水)、全国日産系ディーラーで販売を開始する。ちなみに北米及び欧州の販売開始は来年春頃の予定だという。
新型キューブ、新たな日本発のグローバルスタンダードと成り得るのか。このクルマへの注目度は間違いなく高くなるだろう。
■コメント
【日産自動車CEO志賀俊之氏】
「ついに世界へ向けて日産キューブを発信して行きます。“日本が生んだ世界のキューブ”として、いずれは世界中からの注目を浴びるようなクルマに成長していることと確信しています。」
【日産自動車チーフ・プロダクト・スペシャリスト 岩佐洋介氏】
「キューブは若い人たちの世界観や価値観に合致する“ピースフル”マインドを持つクルマです。新型キューブは“ひとめでわかるデザイン”“ゆったりきもちいいインテリア”
“ラクに使えて気楽に走れるパッケージ”を盛り込みました。」
【日産自動車プロダクト・チーフ・デザイナー 渡辺誠二氏】
「キューブは“自分の部屋にタイヤをつけて移動する”というオートモービルの文化では逆説的な考えの上に成り立っているクルマなのです。つまりオブジェクトとしての魅力を感じてもらうクルマでもあるので、そこら辺も皆さんには楽しんでいただきたいです。」
【日産自動車マーケティングダイレクター 森田聡氏】
「若者のクルマ離れが深刻ですが、我々も広告手法を変えて行かなければなりません。今後は様々なイベント、コラボレーションで新型キューブをアピールしていきます。最初はミュージック、ファッションです。さらにこれから教習所に通おうとしている人達にも訴求していきたいと考えております。」
※「meetalk with NEW NISSAN Cube」
MTVと日産キューブがはじめる、若者のコミュニケーション活動啓発プロジェクト。会場にはモデル兼MTV-VJの浦浜アリサさん、同じくMTV-VJのBooも駆けつけ、多くの若者たちがピースフルな気運で互いのつながりを深めて行けるようにと、このプロジェクトの想いを訴えかけた。
【MTVジャパンCEO ピーター・ブラード氏】
「日産キューブとMTVは、若者のコミュニケーション・カルチャーを支援し、彼らの自発的な意識変革を促す活動を積極的に展開していきます。」
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