Point 01 Appearance Point 02 Inside view Point 03 Mechanism  
   世界中でヒット作となったX5に続くBMWのSAV第二弾がブランニュー・モデルであるX3。ちなみにBMWが名付けた“SAV”とは『Sport Activity Vehicle』の頭文字を取ったもの。もはや一般名詞化した“SUV”に対しそれらとは一線を画したよりスポーティな走りのイメージを訴求する。いかにもBMWらしいプレミアム化戦略だ。

   そのネーミングからも想像が付くように「X5の弟分」としてリリースされたこのクルマはBMW車としては唯一、自社の工場以外で生産されるのが話題の一台でもある。生産を担当するのはオーストリアはグラーツに居を構えるMSF社。格付け会社によって定期的に最上級の格付けを得るなど「BMWグループのパートナーとしては理想的なメーカー」という同社の専用ボディショップと組み立てラインから、X3は世界に送り出される事になる。他のBMW同様にモノコック製のボディに搭載される心臓はBMWが得意とする直列6気筒ユニット。2・5、もしくは3リッターのエンジンが発したパワーは“Xドライブ”と呼ばれる最新の電子制御4WDシステムを介して4輪に伝達される。
   
   
Point 01 Appearance
クラス初のプレミアムSAV
     
     
   
   7シリーズや5シリーズ、さらにはZ4に6シリーズと何とも跳んだ(!?)デザインのモデルが相次いでリリースされるこのところのBMW車。そうした中からすればX3のスタイリングは比較的「驚きが少ない」と言って良いかも知れない。もちろんそうは言ってもそのルックスはいかにもBMW流儀を感じさせるもの。すなわちそれは、ボディ各部の大きな対障害角など幾ばくかのオフロード踏破要件を考慮しつつも、基本的にはダイナミックで躍動感に富んだいかにも“走りのBMW”というイメージに相応しいものということだ。
   X3の全長×全幅は4565×1855mm。これは兄貴分であるX5のそれに比べるとそれぞれ100mmと15mm小さい値。1675mmの全高は65mmのマイナスで、2795mmと長いホイールベースもX5に比べると25mmのマイナスという関係を持つ。フロントバンパーからフェンダーアーチやサイドシルを経てリアバンパーへと続くロワーボディ部分をブラックアウト化する事で、よりタフでちょっとワイルドな雰囲気を醸し出すこのクルマのもう一つのエクステリア・デザイン上の拘りは、リアエンドでキックアップしたベルトライン。“ホフマイスター・キック”と名付けられたこのライン処理は「クラシックなデサインコンセプトをBMW流に新たに解釈したもの」と言う。前後の短いオーバーハングに比較的長いボンネット・フードというBMW車ならではの基本プロポーションと共に、このあたりの処理がX3により高い躍動感を与えているのだ。
   毎度の事ながらボディカラーの選択肢が多岐に渡ることもBMW車の見逃せないセールスポイント。X3の場合も全10色を用意。シートカラーやインテリアカラーとの組み合わせをあれこれ考えながら、事実上「自分だけのX3」づくりを楽しむ事が可能になる。
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プレミアムSAVとして新たにXファミリー・・・   サイドを走る2本のショルダーラインは、・・・   深みのある凹凸感が、個性を際立たせる・・・  
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Point 02 Inside view
BMWが表現するスポーティとエレガンスの融合
     
     
   
   いかにもBMW車らしい躍動感に富んだエクステリアのデザインを受けるように、X3はまた個性的なインテリア・デザインの持ち主でもある。“フットボール型”のダッシュボードや2眼式のメーター、3本スポークのステアリング・ホイールなどがとてもスポーティな雰囲気。それもそのはずで、そうした部分のデザインモチーフはあの2シーター・スポーツモデルであるZ4と同様のもの。このあたりも、自ら送り出すモデルが単なるSUVには留まらず、それを超越した“SAV”と語る所以のひとつでもあるのだろう。
   シンプルでありながら各種の視覚系や操作系が理路整然とレイアウトされたX3のダッシュボードのデザインは、まさに“機能美”という言葉がピタリと決まるテイストだ。BMW車で初めて「自社工場以外で組み立てられるモデル」とは言うものの、もちろんそのクオリティのほどは他のモデルと同様の一級品。
   装備の充実ぶりも特筆すべき水準で、オート・エアコンや自動防眩ルームミラー、オンボード・コンピューターやCDプレーヤー付きのAM/FMステレオ等は標準装備。さらに、広大な開口面積を誇る電動パノラマ・ガラスサンルーフや進行方向を最適に照射するアダプティブ・ヘッドライト、ルームミラー内蔵方式のETC車載機やスポーツシートなど、BMWならではの多数のアイテムもオプション設定される。お仕着せの“セットオプション”ではなくこうして自分好みの仕様を作り上げて行くことが容易いのもBMW車の魅力。もちろんシートやトリム部分の素材やカラーにも、他のBMW車同様に自分ならではの主張を反映させる事が可能である事は言うまでもない。
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“機能美”という言葉がピタリと決まる・・・   スポーツ・パケージには、スポーツ・タイプ・・・   X3のラゲッジルームは、最大で1,560リッター・・・  
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Point 03 Mechanism
新開発の4WDシステム”xDrive”
     
     
   
   『2・5i』と『3・0i』という2タイプの日本仕様のX3が搭載するのは、3シリーズやZ4等すでに他のモデルに積まれて定評ある2・5リッターと3リッターの直列6気筒DOHCエンジン。そのパワーを最新の電子制御4WDシステムを介して4輪に伝える……というパワーフローは冒頭にも述べた通りの事柄。ちなみに、電子制御式の多板クラッチを巧みに用いて前後輪へのエンジントルクを自在に配分するこの“Xドライブ”のユニットは、兄貴分であるX5に用いられているシステムと基本を共にするものだ。
   Xドライブと共に他の乗用車系モデルにはないSAVならではの装備が“HDC”。ヒル・ディセント・コントロールというその名が示すように、このシステムは急な坂道で威力を発揮する最新テクノロジーを駆使した電子制御ディバイス。コンソール上のスイッチを操作しシステムを作動させると、勾配や路面状況に拘わらずまずは8km/hという微低速を目指して下り坂での車速を自動的にコントロール。さらにステアリング・ホイール上に設けられたクルーズコントロール用の車速増減スイッチを操作すると目標スピードを6〜25km/hの範囲内で任意に設定する事が可能となり、従来であれば特殊なテクニックが要求される滑りやすい急勾配の降坂を誰にでも安全に行えるようにサポートする。
   その他のボディやサスペンション、ステアリング・システム等の構造は、いずれも常用車系モデルに対して大きく異ならないものを採用。すなわち、基本構造は乗用車系モデルと同様。その上で前述のような最新の各種電子ディバイスとアプローチ・アングルやディパーチャー・アングルなど大きな対障害角を備えたボディ・デザインを用いて優れたオフロード走破性を確保する、というのがこのクルマの基本的なクルマづくりの考え方と受け取って良いだろう。
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X3が搭載するのは、定評ある2・5リッター・・・   新開発の4WDシステム”xDrive”を搭載し、・・・   必要な最低地上高を確保いながらも可能な限り・・・  
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