エルシーアイ株式会社は16日、ロータスブランドで最新モデルとなるスポーツカー“ロータス エヴォーラ”を発表した。ロータスの始まりは1948年、英国のコリーン・チャップマン氏が、オースティンを独自に改造したロータス・マークTで、ローカルトライアルに参戦したことが始まりである。
ロータスのクルマはエリーゼ(ELISE)やエキシージ(EXIGE)、ヨーロッパ(EUROPE)など“E”ではじまる車名が多い。このエヴォーラもまさしく“E”からはじまり、その由来は3つの単語の組合せからなる。まずEは“Evolution”(革命)から、そしてVOが“Vogue”(新しい)、最後にRAが“Aura”(存在感)という、頭文字もしくはそれに含まれる文字を引用した造語なのだという。ロータスの新世代モデルに相応しい意味が込められているようだ。
エヴォーラの開発は、2006年10月に発足した「プロジェクト・イーグル」が起点。
開発に当たっては「まずロータスの思想であるコンパクトで軽量、そして低重心という設計は当然行いながらも、充分な居住性を確保するのが最大のポイントとなった。」と話すのは、ロータス本社で車体開発部門を統括するロジャー・ベッカー氏。パッケージは、2+2というロータス初の居住空間をレイアウト。そこにハリアーやアルファード等に使用されているトヨタ製2GR-FE型3.5L V6エンジン(280ps/342Nm)をミッドシップに搭載する。このエンジンは、ロータスが独自のチューンを施しており、組み合わされる6MTに適した仕様になっているようだ。
気になる後席の居住性だが、発表によれば10歳位までの子供が快適に過ごせるスペースの確保に成功したという。そんなエヴォーラの車重は空車で1,350kg。4名乗車可能のスペースを設けておりながら、1.3tの車重は見事だ。
日本での発売は2009年夏頃の予定。価格に関しては現在正式発表はされていないが、900万円を切る見通し。非常に競争力ある価格といえるだろう。
クルマをトランスポーテーションとしての道具でなく、自動車の悦びを味わってもらいたいとする、ロータスの熱い想いを存分に感じられた発表会となった。
ちなみにこのエヴォーラ、ATモデルの開発も進んでいるとの情報もあり、ますます魅力的なクルマとなることは間違いないだろう。
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