フィアット グループ オートモービルズ ジャパンは9日、千葉県幕張メッセで開催の東京オートサロン2009にて2009年よりアバルト ブランドのオフィシャルインポーターとなることを発表した。
先陣を切って導入されるのがアバルト グランデ プント。ご存知フィアットグランデプントをベースに、かつて名チューナーとして名を馳せたアバルト社(Abarth&C. S.p.A.)が専用チューンを施したモデルだ。
オーストリア人のカール・アバルトがイタリアの市民権を取得し、カルロ・アバルトとして起こしたのがアバルト社。
主にクルマの製造やレーシングカーの改造などを手がけていた。シンボルであるサソリのマークは、彼の星座にちなんだものだ。アバルトはちいさなクルマでレースに勝ち続け、いつしか名チューナーと呼ばれていった。
イタリア人は彼の活躍に興奮し、喝采を送り、1960年代にはバール(Bar)のメニューにアバルト・コーヒー(caffe abarth)なるメニューも登場したという。濃いエスプレッソコーヒーに強いリキュールを注いだこのドリンクはアバルト車を髣髴させる、ちいさいながら破壊力抜群のドリンクだ。
オートサロンは日本に於けるチューニングカーの祭典。そんな場所でアバルトは復活の狼煙をあげた。
ヨーロッパ以外では日本が初披露となるというこのアバルト グランデプントに話を戻すと、1.4Lのターボ付きエンジンは最高出力155ps、最大トルク201Nmを発揮、スポーツブーストボタンを押すと230Nmまではね上がる。瞬発力が必要なシーンで重宝しそうだ。
アバルトの手が入ったのはもちろんエンジンだけではない。ブレーキや足回りも専用のチューンが施されている。これはフィアットのバッジを付けたグランデプントとは全くの別物だ。
ステアリングは左、6MTのみという硬派な仕様で2月14日より限定ディーラーでの販売が開始され、価格は270万円。エンスージアストは後に出ると言うesse esse(エッセエッセ)バージョンとよく比較する必要があるだろう。こちらはなんと180psを発揮する心臓が載るようだから。
アバルト グランデプントに続いて上陸するのはアバルト 500。アバルトとの関係がより濃いのがこの500だ。135psを発揮する1.4Lのターボエンジンを搭載し、0-100km/h加速はアバルト グランデプントを凌駕するというのだから恐れ入る。今春導入とアナウンスされている。
お問い合わせは0120-130-595まで。末尾の“595”に頬を緩ませたエンスージアストからのコールを待っているに違いない。
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