フィアットから愛くるしいコンパクトカー、新型フィアット 500が発表された。1957年にダンテ・シャコーザのデザインによる初代フィアット 500が誕生してから51年。装いを新たにし、日本への上陸である。
昨年のフィアット500誕生50周年目には、イタリア本国で一足先にその姿を披露し、イタリアから世界へ、フィアットの新しい時代の幕開けを示した。
この新型フィアット 500、ボディサイズは全長3,545×全幅1,625×全高1,515(mm)の先代同様、非常にコンパクトなプロポーションは健在。オリジナルモデルが持つ個性を僅かでも損なうことなく、誕生当時のそのままのフォルムをアップデートして、最新のフォルムに造り変えられている。赤ん坊を感じさせる程のやわらかく丸みを帯びたボディラインは、とてもキュートな存在感を放ち、ドライバーはもちろん、通り過ぎる人の表情も和ませる力さえ感じ取れる。つまりチャーミングで愉快なクルマを求める人達へは、これこそが絶好の回答であると言っても過言ではない。
エンジンは1.2L直列4気筒で、最高出力51kw(69ps)/5,500、最大トルク102N・m(10.4kgm)/3,000を搭載。また、日本市場に合わせてATモード付5速シーケンシャルトランスミッション「デュアロジック」を組み合わせている。これは、マニュアルモードとオートマチックモードの2つの走行モードが選べる仕組みになっている。正直言って小さいクセによく出来たクルマである。新型フィアット 500の価格は\2,250,000で、また、限定モデル「フィアット 500 1.2 8V ラウンジSS」の販売も行う予定。こちらは\2,250,000とし、販売台数は限定200台としている。
新型フィアット500は、ヨーロッパのカー・オブ・ザ・イヤー2008の受賞をはじめ、既に19もの賞を受賞している。まさに、イタリアという陽気な国民気質が育んだ、最も素直で最もインパクトなクルマこそが、この「チンクエチェント」こと新型フィアット 500なのだと改めて感じた。 |