ラウムがフルモデルチェンジした。新型ラウムは、環境面にも細かい配慮を施したクルマである。そして、もう1つが、トヨタ独自の「ユニバーサルデザイン評価指標」を活用したクルマ作りを行った、最初の車である。これは、体格・身体能力に関わらず、全ての人が使い易く、また様々なシーンにおいても快適に使えるクルマ作りを目指すための指標である。
その特徴をあげていくと、まずは乗降面である。左右ともに後部ドアはスライド式だが、助手席側のドアはセンターピラー内蔵ドアである。つまり、柱がないので、幅1500mmの大開口が実現される。そして、助手席は前方に折りたためる助手席タンブルシートを採用。よって、乗り降りが楽な上に、後部座席の使い勝手の良さが格段にあがることにもなる。
また、低いフロア、後部座席も6:4分割でシートバック前倒しとダブルフォールディング操作が可能。高効率で拡大された室内空間が広がっている。
さらに、ドライバーへの配慮もぬかりない。オーディオやエアコン、シフトレバーなどは、扱い易いようにセンタークラスター部に集約。センターメーターは、メモリの文字の大きさなどは判別し易く、そして警告灯は文字表示と共に対処方法も表示される。楕円のステアリングホイールは、メーターが見易い上に、乗降し易いことにも配慮している。
環境面の特徴は植物から取れる乳酸を原料とした新素材トヨタエコプラスチックを部分的に採用。ボディ各部に解体し易い構造を採用するなど解体・リサイクル性を向上。そして国土交通省の低排出ガス車認定制度における「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」を全車で達成。
センタピラーのない観音開きのドアは、必ずフロントドアが開いていないとリアドアの開閉は出来なかった。しかし、このラウムはフロントドアの状態は無視してリアドアの開閉が出来る。これはファミリーカーだけでない様々な利用方法が考えられるクルマである。
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