トヨタ自動車(株)は、次世代のマイクロプレミアムカー“iQ”を発表した。iQは3mにも満たない全長と、1,680mmの全幅をまとうサイズに、4名が乗車可能というれっきとした4シーターカーである。同じカテゴリーに属すクルマとしては、2シーターのスマートが思い浮かぶ。そのスマートを少々太らせたボディサイズがこのiQだ。
“これまでの常識を根本から覆す新発想のクルマ”をコンセプトに、次の時代で求められるクルマとは一体何かを模索しながら創り上げられたiQこそ、次世代カーに対するトヨタ流の答えなのだ。
ちなみにiQのネーミングはindividuality(個性)、innovation(革新)、intelligence(知性)のiと、Quality(品質)のQ、及びcubic(立体的な)、cue(きっかけ)の「キュー」の発音からきている。
iQ開発主査の中嶋裕樹氏は「大きいクルマがこれまでは好まれてきたが、これからはクルマとしての要素を全て盛り込んだ凝縮した小さいサイズ、つまり全く新しい“マイクロサイズ”を開発した」とコメント。
一方デザインは日本独特の価値観“小さくても広い”という、相反する考え方の基でスケッチが起こされたという。
同社の渡辺捷昭社長は「トヨタからはじまるパッケージング&エコ革命に是非期待して欲しい。そしてこのマイクロプレミアムカーiQで、更なる市場開拓につなげていきたい」と考えを示した。
会場には、iQ販売ディーラーであるトヨタネッツ店の関係者も多く来場しており、我々のインタビューに応えてくれた、とあるディーラー関係者は「15日受注開始で、既に4台のご成約をいただいております。スマートよりも50万円ほど安いという点や、女性からはデザインがかわいいという声も多く頂いており、その辺が評価につながっているのではと考えております。中にはカタログを見ただけで御成約いただいたお客様もおります」と、早くも“iQ好調”の兆しを見せている。
iQの月販目標台数は2,500台。来年初頭には欧州でも販売を開始する予定だという。
今後の自動車社会を大きく揺れ動かす要因になるであろう“iQ”今後の市場動向も楽しみである。
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